【Premier League 第8節 10/24 チェルシーvsトッテナム】GKのミスで均衡崩れ、パーマー退場。スパーズが8年半ぶりにスタンフォード・ブリッジで勝利

サッカー

■ 試合結果

10月24日(現地)、プレミアリーグ第8節がスタンフォード・ブリッジで行われ、ホームのチェルシーはトッテナムに0-2で敗れた。後半32分、コーナーキックからGKペンダーズのパンチングミスが自軍ゴールに入って均衡が破れると、同34分にはコール・パーマーが2枚目の警告で退場。10人になったチェルシーに対し、同42分にマティス・テルが独走で追加点を挙げた。トッテナムは2018年4月以来、約8年半ぶりにスタンフォード・ブリッジで勝利を挙げ、勝ち点9で12位に浮上。チェルシーは勝ち点13で4位のままとなった。次戦、チェルシーは10月31日にホームでマンチェスター・ユナイテッド、トッテナムは同日ホームでクリスタル・パレスと対戦する。

■ フォーメーション


チェルシーは3-4-2-1、トッテナムは4-2-3-1で対戦した。チェルシーはロジャーズを1トップに置き、ケンダとパーマーがその背後に入る形。中盤はハト、ヘンダーソン、カイセド、ネトが並び、3バックはコルウィル、ラクロワ、アチェアンポンが組んだ。守備時は4-4-2のような形になり、攻撃時はカイセドが最終ラインに落ちて両サイドを高い位置に上げる形もあった。ただほとんど4-4-2の形だったので事前情報のフォーメーションとはほぼ違った形だった。トッテナムはマルムーシュを1トップに置き、2列目はテル、マディソン、クドゥス。ボランチにトナリとM.フェルナンデスが入った。

■ 激しいプレスの応酬、序盤から目まぐるしい展開

序盤は両チームともボールが落ち着かず、激しい攻防が続いた。10分頃から展開が落ち着くと、チェルシーはカイセドが中盤でボールを奪い、パーマーが前線でアクセントをつける形。一方のトッテナムは、復帰したマディソンが攻撃時のキープレーヤーとなっていた。両チームとも強度の高いプレスをかけ合い、ピッチが狭く見えるほどの密度で、息つく暇のない時間が続いた。

■ スパーズが左サイドから主導権、ポゼッションは72%

28分、トッテナムが左サイドの連携からシュートまで持ち込み、良い形を作った。31分までのボール保持率はトッテナムが72%と、4位対18位の対戦とは思えない内容だった。31分にもマディソンのワンタッチプレーからシュートまで持ち込んだが、これはオフサイド。スパーズの攻撃は左サイド寄りで、突破からシュートに持ち込む場面が多く、プレスもはまっていた。

■ チェルシーはカウンターが脅威もビルドアップに苦しむ

35分にはトッテナムGKキンスキーのパスをカットしたチェルシーがシュートまで持ち込んだが、これもオフサイドの判定。ボール奪取を虎視眈々と狙い、一瞬でゴールに迫るカウンターの威力は脅威だった。ただ、ビルドアップがなかなかうまくいかず、攻撃の形をつくれないまま前半を終えた。マディソンとカイセドのマッチアップは見ごたえがあり、激しい攻防の連続だった。

■ マディソンが負傷交代、チェルシーはパーマーに頼る展開

後半に入っても激しい展開は続いたが、トッテナムは後半6分にマディソンが負傷し、ギャラガーと交代した。攻撃の起点だっただけに影響が懸念されたが、クドゥスがボールを受けてキープし、左のテルが突破を狙う形で主導権は渡さなかった。チェルシーはロジャーズのところでボールの溜めが作れず、パーマーが受けなければ攻撃のスイッチが入らない印象。シャビ・アロンソ監督もベンチで苛立っている様子だった。後半16分にはショートカウンターからペドロ・ネトが枠内シュートを放つなど、たまにカウンターで決定機をつくった。カイセドは激しい守備からのボール奪取で貢献していた。

■ パーマーが警告を受け、GKのミスで均衡が崩れる

後半26分、パーマーが相手に手で止められた場面で、ボールを止められた直後にもみ合いとなり、パーマー自身が警告を受けた。抜け出しかけたところを相手の手で止められた直後の警告に、パーマーが怒るのも無理はない場面だった。そして後半32分、トッテナムのコーナーキックからペンダーズがパンチングをミスしてボールが自軍ゴールへ吸い込まれ、試合が動いた。拮抗した試合でGKのミスが致命傷になり、ゲームが壊れてしまった。

■ パーマー退場、テルの独走弾で勝負あり

後半34分、パーマーが相手の足を踏んでしまい、2枚目の警告で退場。故意ではなさそうだったが、チェルシー唯一の攻撃の拠り所を失った。数的不利になったチェルシーは、ペドロ・ネトとケンダの両サイドも機能せず、ロジャーズにもボールが収まらないまま苦しんだ。後半42分、再三左サイドで目立っていたテルが、自陣からの単独ドリブルで持ち上がって最後は左から中に切り込み、ゴール左下へ流し込んで追加点。アチェアンポンとのマッチアップは完全にテルの勝利だった。

■ 考察

デ・ゼルビ監督の采配が光った試合だった。トッテナムはプレスがはまり、左サイドを軸にした攻撃も機能。後半にマディソンを欠いてもクドゥスが起点になり、戦術が浸透している印象を受けた。8年半ぶりの勝利となったスタンフォード・ブリッジは長年苦手にしてきた相手の本拠地であり、チームにとって大きな勝利になる。

一方のチェルシーは、カウンター以外で相手を崩すシーンがほとんどなく、残念な内容だった。シュート数は6本対11本、ボール保持率も31%対69%と、数字でも差が出た。カイセドの存在感は際立っていたが、ビルドアップの改善とパーマーに依存しない攻撃の形づくりが課題となる。パーマーは感情をコントロールする必要があるが、退場の原因となった試合の流れも考慮すべきだろう。

次戦、チェルシーは10月31日にホームでマンチェスター・ユナイテッドと対戦する。パーマーは出場停止でこの試合の影響が大きく、立て直しに注目したい。トッテナムは同日、ホームでクリスタル・パレスを迎える。この勝利を連勝につなげられるかが焦点となる。

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